ある日のこと。
買い物をしていたら、あるものが目にとまりました。
「こ・・・これは!!」
長い年月を重ねているにもかかわらず、変わらない外観。
遠き日の思い出が、一気に蘇ってきます。
大好きだったリンゴのチョコレート、ポーム・ダムールと20数年ぶりの再会。
口に入れると懐かしい味がしました。
リンゴをチョコレートでコーティングしたお菓子、ポーム・ダムール
ポーム・ダムールはサイズやパッケージが何種類かあります。
これは270g入りのものです。
箱を開けるとこんな感じです。
1つの大きさはこれくらい。キャンディ包みになっています。
1個1個、リンゴの形によって少しずつ違います。
中はリンゴがぎっちり!
フレッシュなリンゴを蜜でボイルし、ほろにがいチョコレートでやさしくくるみました。
参考サイト:一番舘のサイトより
ほろにがいチョコレートとリンゴの甘酸っぱさが、お口の中に絶妙なハーモニーが広がります。
甘い物が苦手な人にも楽しんでもらえる大人の味。
砂糖で煮込んだリンゴをチョコレートでくるんでいるのでそれなりに甘いです。だけど、なんかクセになるおいしさなんですよね。食べだすと止まらなくなっちゃいます。
一番舘へ行ってみる
神戸に帰省をしたら一番舘に行ってみようと思っていました。
場所は元町商店街。時計屋さんが目印です。
曲がり角に案内が出ています。
壁にも大きな看板があるのでわかりやすいです。
ここから入ります。お店はビルの3階です。
エレベーターを降りると左側にお店がありました。
お店ではポーム・ダムールのほか、世界のチョコレートも並んでいます。
チョコレート好きにはたまらないお店です。
ポーム・ダムールの思い出
ここからは昔語りです。
今から20数年前のこと。
神戸に住んでいた友人が「すごくおいしいチョコレートがあるの」と、あるお店に案内してくれました。
そこは賑やかな商店街から路地に入ったところにある、どう見ても「ビルの裏口」のような場所。
古ぼけたビルだったこともあり、お世辞にもきれいともお洒落とも言えないような入り口。エレベーターを使ったのか、階段を使ったのかは覚えていませんが、3階へと上がっていきました。
そこには「一番舘」というお店があり、扉を開けるとそう広くはない店内に見たこともない外国のチョコレートがたくさん並んでいたのです。
都会と比べると地方都市はどうしても「新しいものや文化」が入ってくるのが遅くなります。20数年前はまだ地元では「外国のお菓子」なんてそうそう目にする機会はなかったんですよね。
だからこそ、神戸という都会で「見たこともない外国のお菓子」なんて、田舎者のわたしにはキラキラとまぶしいものに映りました。そして値段の高さにびっくりしました(笑)
友人のおすすめはお店のオリジナル商品、リンゴをチョコでコーティングしたポーム・ダムール。
一口食べてそのおいしさに夢中になったわたしは、神戸に遊びに行くたびに買い求めていました。
一番舘を見失う
月日は流れて1995年。阪神淡路大震災がありました。
この頃からわたしの興味の対象が海外旅行になり、国内旅行をあまりしなくなりました。神戸からも足が遠のいてしまいました。
2001年に神戸出身の夫と結婚。神戸が帰省先になりました。
また神戸に通うようになり、わたしはリンゴのチョコレートを再び買い求めようと店に行こうとしました。
が。
ないのです。
お店が、ない。見つけることができない…
あのビルがないのです。
わたしの脳裏に、ある考えが浮かびました。
「あんな古ぼけたビルの上にあるお店だったから、きっとお客があまりこなくてつぶれちゃったんだ」
そしてそのままポーム・ダムールのことは忘れてしまいました。
ポーム・ダムールとの再会
ポーム・ダムールと再会したのは高松のデパートででした。
真っ先に思ったのは、「え? 一番舘、あるの?」でした。
家に帰ってすぐさまネットで調べたら、お店はちゃんとありました。しかもどう見ても、元々あった場所にそのままあるようです。
なんのことはない、ビルが新しく建て直されていたのです。(1996年竣工)
記憶の中の「古いビルの入り口」を見つけられなかっただけで、店が無くなったと思い込んでしまった自分の浅はかさにあきれてしまいました。
お店が無くなったわけじゃなくて本当によかったです。
神戸に帰る楽しみが、またひとつ増えました。
一番舘(公式サイト)
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